【前置き】
どうも、虫虎です。今回はGARNET CROW「SPARKLE~筋書き通りのスカイブルー~」の感想を語っていきたいと思います。高校生だった頃から当時はMDプレイヤーで聴いていましたが、今でも全く色褪せない素敵なアルバムです。主観的な感想ですが、宜しくお願いします。
【夢みたあとで】
移ろいゆく愛を切なく歌うバラード。GARNET CROW最大のヒット曲です。ピアノの旋律が奏でられる中で、中村由利さんの歌声を聴いていると「夢みたあとで」の世界観に引き込まれていきます。地味かもしれないけど、じっくり聴くとメロディの美しさ、歌詞の美しさを感じることができて、切ないんだけど、安心するような気持ちになれます。
「望まなければ失わないのに、求めずにはいられないよ」
「時々感情持って生まれてきたこと、憂鬱にさえ思ってしまう」
(「夢みたあとで」より)
夢をみた後に現実を知り、切なくなる。悲しいとは少し違う切ない。そんな感情にさせられます。
【call my name】
名前を呼ぶことについて想うバラード曲。相手の名前を呼ぶ度に少しずつ愛や親しみを与えてることに改めて気づかされます。穏やかなメロディに沿って、「あー名前をちゃんと呼ぶことって大事なんだな」と沁々と想わせられます。派手さはないけど、美しい楽曲となってます。
「孤独になることが怖いくせに一人が一番落ち着いていた」
(「call my name」より)
高校生の頃、僕の心を何か鋭利なもので一突きした歌詞です。僕の常日頃感じている心情にぴったりと合っていてとてもお気に入りの歌詞です。
※rembrandtレンブラント芸術家
【Timesless Sleep】
死んだ(timeless sleep)人と生き残った人の気持ちを表現した悲しきバラード。前半と中盤は生き残った人の悲しみを歌い、最後は死んだ人の想いを歌っているような解釈を僕はしました。静かなイントロから始まり、中村由利さんの落ち着いた歌声を聴き、幻想的なアウトロで終わりを迎えます。物語のようなものを感じずにはいられないですね。
「醜い傷は愛しさに絡めdie away」
「忘れえぬ喜びの記憶が生命を吹き込むでしょうout live」
(「Timesless Sleep」より)
哀しみや嘆きの中に僅かばかりの生きる希望を見いだしている歌詞に少しだけ救われます。
die away 次第に静まる
out live 生き抜く、生き延びる
【pray】
静かな夏の夜(お盆)にしんみりと祈りを捧げている印象です。穏やかな中村由利さんの声に「祈り」という言葉がマッチしていますね。GARNET CROWの独特の世界観を存分に醸し出している素敵な楽曲。
「大切にしてきた出会いの数と別れはいつの日にか肩をならべゆく」
(「pray」より)
死を連想させられるような切なさを感じます。
「夏祭りの音。蝉の叫び声。一降りの雨。」
(「pray」より)
情景描写も独特。ワンフレーズ毎の無音が情景を作り出しているような感じです。
【Naked Story】
疾走感のあるアップテンポなナンバーです。聴いていると、何も考えず勢いよく飛び出したい気持ちになりますね。サビは力強く、高音部分が弾ける感じで楽しい。
「ふいにカラリ晴れた日には太陽浴びて街ゆく 一ッコ車両の電車に乗って遠出してみたい」
(「Naked Story」より)
色々なことがあるんだけど、勢いよく飛び出すことで晴れた日の気持ちいい気分になれるんじゃないでしょうか。
【Last love song】
この人とずっと一緒にいたい。これが最後の恋になりますようにと。格好良くて、力強い歌い方が印象的な楽曲です。
「一人が好きな君と人が苦手な僕
不思議だね いつの間にか溶け合うように並んでいた」
(「Last love song」より)
僕の大好きな歌詞です。初めて聴いた時に心を金槌で叩かれたような衝撃を受けました。BGMとして何となく聴いている時にもこの歌詞はいつも何故か頭に入ってきますね。僕は一人が好きな面もあるし、人が苦手な面もあります。そして嫁さんは人が苦手なところがあります。一緒にいると気は楽です。自分達のことを歌っているようで溶け合うように馴染んでいる歌詞なんだと思いました。
【スカイ・ブルー】
晴れやかな青空を感じる爽快な曲です。優しいイントロから始まり、サビはGARNET CROWにしては明るく軽快で、「青空」のような晴れやかな気分になります。
「あの角を曲がってく緑のバスが器用に狭い路地を抜ける」
(「スカイ・ブルー」より)
情景が眼前に現れる出だしがいいですね。
「無意味な未来
後付けの色彩(いろ)を塗りに行くよ」
(「スカイ・ブルー」より)
過去なんて後付けで意味をつけることができる。だから、今は全部ひっくるめて気分次第に楽しんだらいいよと言われてるような雲一つない晴れやかな感覚ですね。
【wish★】
キスして愛を感じるまでは生きたいと願ってるということでしょうか?。Azuki 七さんの意味深な歌詞と英語の意味の曖昧さと中村由利さんの滑らかな英語の発音が合わさって謎めく深淵な曲と感じます。意味を考えるのに英単語を調べるのが大変でした。曲調はダンス系の音楽で、このアルバムのスパイス的な役割を果たしている感じです。
avarice 貪欲
ambition 野心
roleplaying 役割を演じる
strength 力
live to see 見るまで生きる
moment 瞬間
keel over ひっくり返る
term 期間
keep closs 手元に置く
【Please, forgive me】
失恋した後、新たな恋人に巡り合ったという話。失恋の経験から今の恋人との関係は続くのか、こんな私でも良いのかという不安感を感じさせる歌詞です。間奏がなくて、突然曲調が変わる部分が恋や愛、今の私の不安定さを表しているように感じます。
「きっと‥‥‥今も‥‥‥」
「ねぇ手探りで~」
「so lovin that'll last forever」
(「Please, forgive me」より)
この辺りの曲調の変化がお気に入りです。
「心迷わす情熱の幻想」
(「Please, forgive me」より)
この幻想に惑わされている曲と言えるのかなと思います。
forgive me 私を許して
although ~であるが
【Holy ground】
いなくなった人のことを悲しみにながらも、それを乗り越えようとする歌です。ここでの「Holyground」(聖地)は、悲しみを乗り越えた先にある場所のことかと僕は思います。深い悲しみの中にある僅かばかりの希望の光を感じることのできるGARNET CROWらしい曲だと思います。中村由利さん味わい深い芯のある歌声と曲調もGARNET CROWらしい穏やかなバラード調で良いですね。
「深い傷よりもいつの日か愛しい気持ちが残るように、明日がくればまた明日へ、優しい方へ倒れ込んでゆけるように…」
(「Holy ground」より)
GARNET CROWらしさ溢れる歌詞で良いですね。
【Mysterious Eyes
~dry flavor of 'G' mix~】
神秘的な目で真実の愛を探していきます。原曲に比べて、アコースティックの雰囲気でこちらは渋く格好良さが増している印象ですね。
「目に映るもの、手に触れたり感じるもの、それが僕らの世界のすべてどんなに夢をみても」
(「Mysterious Eyes~dry flavor of 'G' mix~」より)
現実を受け入れつつ、形のない愛に恋焦がれる神秘的な空気感。
【Timeless Sleep
~Flowing surround mix~】
いなくなった人を悲しむ人の視点といなくなった人の視点の交差させてる寂しくも温もりを感じられるような曲です。物悲しさの強い原曲と比べてみると、この曲は少し力強さを感じます。交互に聴いてみると、雰囲気が全然違うことに気付かされて驚いてしまいますね。
「無力さに身体をあずけていても人は生きていける」
(「Timeless Sleep~Flowing surround mix~」より)
物凄く悲しいはずなのに生きていける。物悲しく儚い表現が心打たれます。
※Flowing 流れ(るような)
※surround 囲っている、巡らせてる
以上で感想は終わりです。皆さんもGARNET CROWさんの「SPARKLE~筋書き通りのスカイブルー~」を聴いてみては如何でしょうか。