【前置き】
どうも、虫虎です。今回は湊かなえ先生の小説「夜行観覧車」の感想を書きます。ネタバレをありますので、ご注意ください。宜しくお願いします。
【夜行観覧車】
抱えた問題と共に観覧車に乗り込んだ家族は、そこから逃れることもできず朝も夜も揺られながら運ばれていく。同じ家族でも観覧車からの景色は全く違う。流れるように読めて面白かったです。
登場人物一人ひとりの性格や心情がよく掘り下げて描かれている為、共感することが多かったですね。この現実味がこの小説の魅力だと思いました。
特に気弱な遠藤啓介の心情描写に僕は共感できました。 全てのことを黙ってやり過ごす。彼がしてきたことは、間違いだったのか。そうせざるを得なかったのか。自分と似ているところに共感を持ってしまいました。
最後、追い詰められてとった行動。気弱な自分に出来る数少ないことをやったんだなと、感情がシンクロした感覚に陥りました。