【前置き】
どうも、虫虎です。今回は、映画「パンズ・ラビリンス」の感想を書きます。ネタバレしてますが、よろしければお付き合いください。宜しくお願いします。
【あらすじ】
スペイン内戦終結後のお話。まだ女性が一人で生きるには過酷な時代。仕立て屋の夫を内戦で亡くした母カルメンは生きるため、一人娘のオフェリアを連れ、独裁政権を強いるビダル大尉に嫁ぐことを決意する。母カルメンは、お腹に子を身籠ってから、レジスタンス掃討作戦を行っているビダル大尉の砦へ赴く。ビダルは冷酷であり、カルメンやオフェリアのことには一抹の情もなく、生まれくる子がいればいいと考えている。そんな辛い現実の中、オフェリアは森の迷宮へと迷い込み、精霊「パン」に出会う。パンはオフェリアのことを王女の生まれ変わりだと告げ、三つの試練を乗り越えることができれば王女として地下の国へ迎いいれようと言ったのだった。
【辛い現実】
オフェリアは血の繋がりのある父親を亡くし、強制的に戦地へと連れてこられます。新しい父親が可愛がってくれる見込みなんてないし、母親も臨月に加えて病気も患い娘に構ってる余裕なんて微塵もない状態です。
そんな辛すぎる現実の中で、オフェリアはパンの試練を受けることになります。パンの試練を受けていく中で、自分が王女様の生まれ変わりになることが真実味を帯びてきます。
オフェリアにとって、このファンタジーな出来事は本当のことのように感じているわけだけど、映画の最後に現れた王宮には死んだはずの母と現実に生きているはずの弟がいることで、全てはオフェリアの夢想だったのだと判明します。
嘘だろ。
ハッピーエンドではないんだと絶望感が僕の体を満たしてしまいました。
【ファンタジーの世界に心が救われる】
ファンタジーの世界が現実世界に起きるのは、現実が残酷であるときなのかもしれないです。現実がどうにもこうにも変えようもないなら、ファンタジーの世界に逃げるしか心を救う方法はないのかもしれないですね。
ゲームや小説といったファンタジーの世界は人の心を癒やしてくれるものなんだなと改めて「パンズ・ラビリンス」を観ていて感じました。僕自身、辛いことがあったときは、よくファンタジーの世界に浸ることで救われていたのでそのことに対して凄く共感できます。そんなおとぎ話の魅力は何かを伝えてくれている映画でもあるなと思います。
死にたくなるほどではないけど、現実がどうしょうもなく辛くなったときは、一旦、ファンタジーの世界に浸って活力を回復させて、また頑張ったらいいんじゃないかなと思いました。
余談ですが、「パン」とは、ギリシア神話に登場する牧羊神であるようですね。
【まとめ】
以上、「パンズ・ラビリンス」の感想でした。