【前置き】
どうも、虫虎です。今回は、「スマホ脳」という本の感想を書きます。よろしくお願いします。
【どんな本か】
便利なスマホの闇の部分に迫る本です。今や生活に欠かせないスマホだけど、依存しすぎると幸せから遠ざかってしまうというのが本書の意見です。
「ちょっとした「ドーパミン注射」を1日に300回も与えてくれるなんて」
(「スマホ脳」より)
【私たちの脳は変わっていない】
人類の長い歴史を見てみると、スマホの登場はつい最近の出来事になります。人類が100万年以上生きていきた内のほんの10年しかスマホの時代はありません。つまり、遺伝子レベルで私のたちの脳はスマホに対応できずにいます。
その昔、私たちは生き残るために新しい情報を、その中でも特にネガティブなものに反応してきました。そのため、無意識にネットにあふれるネガティブな情報を過剰に求めるあまり、精神的に疲弊しています。
また、私たちの祖先は、他部族や猛獣の脅威にさらされる機会が頻繁にありました。殺されそうになる局面で、体がストレス反応を示して、拍動を速くして筋肉に大量の血液を送り込んで窮地を脱して生き残りました。現代では、そういった類のストレスがスマホから留まることを知らずに溢れてきています。命の危険はないにせよ、私たちはその度にストレス反応を起こすので精神的に疲弊していきます。
進化人類学視点のスマホの悪影響の説明がとても腑に落ちました。
「ライオンに遭遇したら、素早く反応して、攻撃に出るか、走って逃げるかしなければならないからだ。つまり「闘争か逃走か」。どちらにしても、筋肉に大量の血液が必要になる。そのために拍動が速く、強くなるのだ。この反応が今も私たちの身体に残っていて、ストレスにさらされると心拍数が上がる」
(「スマホ脳」より)
【SNSに一喜一憂する】
私たちの祖先は、自部族から追い出されると死に直結していました。
今はそれでも別の行き方を模索できる時代だけど、脳は分かってはくれません。私たちは、遺伝子的に周りから疎外されないように必死に振る舞います。
そして、現代はSNSで多くの人と繋がっています。その多くの人から疎外されないように神経を日々すり減らすようになりました。
確かに、ブログに「いいね」がつくと嬉しいです。ただ、それに執着しすぎると、精神的にしんどくなるもの分かります。
私たちは、SNSとの向き合い方を考えなければならないと思いました。
「『いいね』が1個ついたかも?見てみよう」と思うのは、「ポーカーをもう1ゲームだけ、次こそは勝てるはず」と同じメカニズムなのだ」
(「スマホ脳」より)
【スマホとどう付き合うか】
スマホにとらわれると、睡眠時間が減り、集中力が低下すると言及されています。
確かに、今の子どもたちはスマホを持ちながら勉強する環境にあります。意志力の低い子どもには、なかなか集中できない時代になりました。大人でもスマホの制限に苦労するものです。
酒は飲んでも飲まれるなと言う言葉があるけど、スマホは使っても取り憑かれるなと言える時代になったと感じます。
いつの間にかスマホに自分の人生が支配されているなんて生活習慣にならないように、私たちはスマホから離れる時間を設けなければならないと強く思いました。
(「スマホ脳」より)
【まとめ】
便利なものには、闇もある。スマホの使用に関して考える良い機会になりました。
「私たちはデジタルな道具を賢く使わなければならないし、それにはデメリットがあることも理解しておかなくてはいけない」
(「スマホ脳」より)