ランニング好きライトゲーマー虫虎(小説家志望)の日記

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読書「ファーブルの昆虫記 下巻」感想

【前置き】

どうも、虫虎です。今回は、大岡信先生編訳「ファーブルの昆虫記 下巻」の読書感想を書きます。よろしければお付き合いください。宜しくお願いします。

【どんな本?】

ファーブル昆虫記のシデムシ、ツチスガリ、ジガバチ、クモ、ラングドックサソリを大岡信先生が編訳した本です。

 

上記の昆虫達の暮らしぶりを知りたい人、ファーブル博士の文章に触れたい人にお薦めです。以下は、個人的な感想になります。

 

【凶悪そうな昆虫達も可愛い】

本書に登場する昆虫は、土竜などの死骸を土に埋葬するシデムシ、タマムシやゾウムシの神経系を狙って一撃で仕留めるツチスガリ、闇夜に罠を仕掛けてかかった獲物は何でも食べちゃうクモ、大きな鋏で獲物を捕らえて暴れまわるようなら尻尾の毒針で追撃をするラングドックサソリといった現実で見かけると、気味悪く感じたり、恐かったりする奴らであります。

 

しかし、本書を読んでいると、彼らの可愛らしい一面をみることができます。

 

シデムシはお母さんだけでなくお父さんも産まれてくる子どものために死骸を食べやすいようにする昆虫であったりとか、ジガバチは巣作りがそれほど得意ではなくて家の至るところに泥をペタペタと塗りつけてしまったりとか、産まれたての白いクモは高いところから糸を垂らして上昇気流に乗って飛んでいったりとか、ラングドックサソリの鋏を合わせておでこをくっつける求婚ダンスだったりとか、可愛らしい一面も知ることもできます。

 

そんな一見凶悪そうなんだけだけど、実は可愛らしさも兼ね備えている昆虫の魅力を味わうことができるのが本書の面白いところだと思います。

 

【不思議で魅力的な生態や本能】

本書を読んでいて感じるのは、昆虫の不思議な生態や本能は魅力的だということです。

 

それを大岡信先生編訳のファーブル博士の引き込まれる文章で読み進めていくのが楽しいのです。文章を読んで、本の中で昆虫達の気持ちを想像してしまって、なんだほっこりしてしまいます。小さな世界で本能の赴くままに生きている彼らにもドラマがあるのかなみたいな。

 

それから、外でクモの巣を見かけると魅入ってしまうようになりました。まず、太綱作って、中心から無造作に放射状の糸を貼っていってから、放射状の糸から糸へと螺旋を描きながら紡いでいく姿を想像できてしまうからです。生態を知ることでいつものクモの巣の見方が変わってくるという経験もできました。

 

そういう昆虫の魅力を知れるところがいいなと思いました。

「手にもった暗いあかりに照らし出されて、かの女のあみは、まるで妖精たちが月の光で織った、キクの模様にうき出るのです」

(「ファーブルの昆虫記 下巻」)

 

【まとめ】

以上、大岡信先生編訳 「ファーブルの昆虫記 下巻」の感想でした。