【第4章】
男「あんたら無事だったか」
エレン「えぇ」
男「主は?」
ウォード「倒したぜ」二人は安堵の表情を浮かべたかと思うと、女の子は泣き出した。
女の子「ごめんなさい、ごめんなさい。本当は私が生け贄になるはずだったのにごめんなさい」
男「すまなかった。町長に今度はリサが村のために生け贄になるよう命じられていたんだ。だか、さっき町長があんたらを閉じ込めたからもういいと言ってきたから慌てて来たんだ」
ロビン「なるほど、状況は掴めましたね」
ウォード「そういうことかよ、これは高くつくぜ」
サラ「ウォード、彼女はとても悩んでいたのよ」
ロビン「まあまあ、いいじゃないですか。事件は怪傑して村に笑顔が戻るのですから。お嬢さん顔を上げなさい」
リサ「本当にごめんなさい、ごめんなさい。ありがとうございます」リサは押し殺していた感情を堰を切ったかのように目から流した。こうしてギドラントの村の災厄を打ち払ったエレン一行は再び村長の家へ赴くことにした。
ウォード「まあ、しかし、あいつは一発殴らないと気が済まないぜ」
サラ「もういいじゃない、ウォード。私たちのやることは変わらないのだから」
タチアナ「でもさー、あのおじちゃん、私たちが戻ってきたら何ていうかなー」タチアナは意地悪な笑顔をした。そんなやり取りをしていると村長宅まで辿り着いた。
こんこん。ロビンが扉を叩き家の中へ入った。村長は前に来たときと同じ椅子に腰掛けていた。朗らかな顔をしていたが、エレン一行を見ると急に血の気が引いた。
サラ「こんにちは」
ウォード「おぅ、退治したぜ」
何ていうかなタチアナがボソリと皆に言う。
村長「……」
村長「……私が町長です」
全員「ふざけんな」
〜完〜